木曜日にはココアを
2020.03.22 読了
12色に彩る短編小説集。
一つひとつの色は独立して見えるけど、
巧く色が混ざり合う感じがたまらない。
読者側の立場だから分かるっていうのも歯痒い。
いっそのこと自分が登場人物の一部に
なれればいいのにって何回思ったことか。
ナレーターも登場人物視点で描かれているので
初めて本の中の人物に会うのに親しい気持ちになれた。
まるでその人のことが何でも分かるかのように。
自分の存在ってちっぽけなもんだと思う。
いっそ消えちゃいたいなと思うこともある。
けれど、この小説のように知らないうちに
誰かを救っていることもある。すごいよね。
"人"という字は互いに支え合ってできている
って言うけど、本当にその通りだと学んだ。
#木曜日にはココアを
#青山美智子